今日は武蔵美で授業。5限が終わる頃にはもう暗くなっている。そのままBRAINZの初回講義へ。
  
ついに始まったBRAINZだが、実際にはどういうことをしようかということは受講者の方々がどういう人たちで、なにを求めている人たちなのかが判ってから決めていこうということで、まずは概要を話して、それからお互い自己紹介から始めた。学芸員とかキュレーターという仕事がどういうものなのか知りたい、という方が多かったようだが、中には自分でも展覧会の企画などをやっている人、やろうとしている人もいた。最初に、過去に書いた架空の展覧会「笑い」を企画した自分の文章を配り、受講者の方々には最終的に自分の展覧会の企画を作成してもらい、発表、ディスカッションをするということにした。当初は実現可能性を追求して、現実的なレベルでの企画を立てることを考えていたが、むしろ現実可能性を度外視して、荒唐無稽な企画案でもいいことにした。講義は、タイトルどおり「現場」的な基礎知識というか、学芸員という職業、美術館相当施設についてとその現状のようなこと、「批評」を誘発する装置としての展覧会、その読み解きの連鎖が、新しい展覧会を構想する契機になる、といったことなど。また、展覧会というものが、当初構想されたものから結果として実施されたものの間に、さまざまなありうべき展覧会が存在するものであり、その可能性を再検討するということ、などなど。
 
おおよそ2時間半の講義のあと、ビールやワイン(持参した)をみんなで飲みながら懇親(雑談)会。残った人たちで、お互い交流を深め、講義の続きのような話が緩やかに続いた。結局終了したのは23時半でした。お疲れさまでした。