wintersongs2007-08-23

 
10月にP-Vineより発売されるスティーヴ・ジャンセンのソロ・アルバムのライナーを書きます。ソロとしては初めてのアルバムになるようです。デイヴィッド・シルヴィアンもヴォーカルで参加しています。昨年の来日公演でも披露された曲も収録されています。
(ジャケットがかわいい。→)
 
9月、10月はP-Vineから素晴らしい作品のリリースラッシュです。二階堂和美、レッド・クレイオラ with アート・アンド・ランゲージ(ミックスはジム・オルーク)、はもちろん素晴らしい内容でしたが、やはり、極めつけはなんといっても3/3でしょう。
 
3/3(さんぶんのさん)は、ご存知のようにフリクションの前身となったバンドで、メンバーはレック、チコ・ヒゲ、そしてミラーズのヒゴ・ヒロシ。1975年に発表された限定10枚のアルバムがついに復刻されるというわけです。ちょっと前にドイツで海賊盤のLPが出回ってたけれど、それで正規盤としての復刻に至ったということでしょうか。しかも、オリジナルのアルバムに未発表のライヴ音源を追加した2枚組という仕様。
オリジナルの方は、以前より言われていたような、ジミ・ヘンとストゥージズからの影響が垣間みれますが、レックのヴォーカルはフリクションのスタイルができつつあるのが判ります。フリクションの軋轢に収録される「サイクル・ダンス」になる歌詞がすでに聴かれます。当時でこのスタイルはかなり白眉だったのでは、と思わずにはいられません。(追記:日本のバンドでは外道みたいな感じもあります。)
 
軋轢
 
未聴ですが、ライヴ盤の方は、フリクションの曲名が並んでいるようなので、3/3は、その活動時にすでにフリクションを胚胎していた、ということになります。
 
とにかく貴重な音源の復刻を喜びたいと思います。