8月の末から日記が中断してしまったのは、ただ忙しくて日記を書く暇がなかったのです。
その間、何があったかざっと。
 
9月3日成田空港からパリ、ウィーン経由でリンツへ。20時間かけてホテルへ到着。
 
4日、早朝、鉄道でウィーンへ。次回展覧会の打ち合わせ。日帰り。
 
5日、リンツアルス・エレクトロニカ・フェスティヴァル。日本人関係者にたくさん会った。夜、次回展覧会の打ち合わせ。
 
6日、リンツからウィーン経由で一度成田へ。しかし、ウィーン〜成田の飛行機が2時間遅れているという。関東直撃という大型台風の影響。しかし、成田からソウル行きの便に乗り継がなければならないため、2時間も遅延すると次の便に乗れない。しかも、この日体調をくずし、頭痛と悪寒で3時間くらいウィーンの空港ロビーで寝る。飛行機の中で復調。
 
7日、朝、飛行機はソウル行き搭乗締め切り時間ぎりぎりくらいに到着。航空会社社員が「急げば間に合う」という。というわけで、航空会社女性社員とターミナル間を猛ダッシュ。そんな元気ないのだが・・・。息切れしながら搭乗ゲートに着くと、ソウル行きの便も1時間遅れているという・・・。そんな・・・。でもよかった。
 
ソウル行きの目的は、「サウンド・エフェクツ・ソウル 2007」というサウンド・アートのフェスティヴァルからの招待。延世大学、トータル・ミュージアム、ソングォン・アート・センターが会場になっている。これの延世大学でのシンポジウムに参加した。また、キュレーターとしての参加ではなく、日本人作家を何人か推薦した。その中からギャラリーLOOPのキュレーター、ヤン・ジユーンがセレクトした日本人作家は、堀尾寛太と梅田哲也のふたり。このふたりを一緒に、というのもジユーンの慧眼というべきか。ほかの作家推薦者には、昨年10年ぶりに2回目が開催された、ベルリンのゾナンビエンテ・フェスティヴァルのゲオルグ・ヴェックヴェルス(で、いいのかな発音)、大御所である。
 
14時すぎ、定刻より1時間以上遅れてインチョン空港に到着。しかし・・・、出迎えはすでに帰ってしまったようだ。慌ててジユーンに電話する。「遅い〜〜〜」(日本語で)と言われてもしょうがないじゃん・・・。急遽迎えの車を出してくれる。が、ソウル市内からインチョンまでは車で約1時間かかる。なわけで、また空港で時間をもてあまし。日本に親戚がいるとかいう韓国の気さくなおじさんに話しかけられたりしながら、待つこと約1時間30分。ようやく迎えが来た。空港を出たところでd.v.dの3人に遭遇。ちょうど噂をしていたところだったとか。お互い違うフェスで招待されているため、別の迎えの車なのであいさつもそこそこ、車に乗り込む。約1時間のドライヴ後、新村のホテルに到着。またもやd.v.dの面々に遭遇。同じホテルだった。
ホテルに到着後、休む間もなく、迎えの車で新村はずれのトータル・ミュージアムへ展覧会のオープニング。ひさしぶりにフィリップ・サマルティス氏に会う。オープニングの後、フィリップ、出品作家のクリストフ・ミゴンほか4人でホテルに戻ってから焼肉屋でウェルカム・パーティ。こちらの人のおもてなしはすごい。
 
8日、朝からシンポジウム。テーマは「録音と再生、ノイズと意味」という。クリストフ・ミゴンらと、司会は、一昨年大友良英さんの主催したアジアン・ミーティング・フェスティヴァルで来日した、ホン・チュルキ。よくある話で、パネルの発表が押してディスカッションなし・・・。あらかじめレジュメを提出していたのだが、始まる前に司会のチュルキに「僕が喋ろうと思ったことは、君のとほとんど同じだった」と言われる。
さすがにいいかげん疲れてきたので、チュルキ、フィリップらと定食屋で昼飯を食ってからホテルで休憩。ホテルのロビーで、d.v.dと同じフェスに出演する大友良英ジム・オルークカヒミ・カリィご一行と遭遇。
 
夜、ソングォン・アート・センターのオープニングへ出かける。推薦した作家の作品を見る。会場は古い家屋を改造したものだが、これがちょっとした廃墟の趣き。ふたりの作品はなんと会場にマッチしていたことか。しかも作品も作家も非常に受けていたようだ。スタッフは「日本に行ったら堀尾と梅田に絶対会う!」と興奮気味。オープニングの後、例によっておもてなし。韓国家庭料理屋に。
 
9日はフリー。昼過ぎまでホテルで寝てました。とはいえ、仕事というか、ギャラリーLOOP、サムジー・アート・スペースを訪問。サムジーでは、翌日から始まる展覧会に招待されているという泉太郎に遭遇。なにを隠そう、彼の最初の個展をやったのはわたしです。誰も知らないと思うけど。そこで旧交を暖め、作品を拝見。こ、これは、とんでもなく面白いです。松井みどりさんにもお会いしました。
夜、フェスティヴァル参加作家と最後の打ち上げ、というかおもてなし。つ〜か毎晩これだなぁ。で、その後、ジユーンともうひとつのフェスティヴァル打ち上げと合流。イトケン、大友さん、ジムとこれまたソウルで不思議なミーティング。
 
10日帰国。疲れた。